FIFINEと言えばAmazonで激安マイクをラインナップするメーカーで、正直個人的には安かろう悪かろうの中華メーカー的なイメージを持ってました。
ちなみにFIFINEのマイクを使ったことはありません。
そんなFIFINEからの提供でK658ダイナミックマイクをレビューする機会をいただいたので実際に使ってみました。
ちなみに私は主にゲーム実況でマイクを使用しているので、このレビューもゲーム実況用途のものだと思ってください。
FIFINEとは
FIFINEは「ファイファイン」と読みます。
2009年創業の音響機器メーカーで本社は中国。
音響機器業界では新参の部類なので、冒頭に語った私の勝手なイメージもいくらかは合っていると思います。
が、Amazonでマイクを検索すると常に上位に出てくるので一定期間売れ続けているのも事実のようで、ちょっと気になっていたと言えなくもない。
K658ダイナミックマイク
そんなFIFINEから2021年9月に販売開始されたのが『K658ダイナミックマイク』です。
K658の価格設定
まず価格面の話をすると、K658は11,900円(Amazon2021年12月時点)。
他のFIFINE製マイクは軒並み数千円レベルなので、比べると明らかに上位モデル的な立ち位置だということがわかります。
ただ音響機器沼は深いので、一般的に音質が良いとされる有名メーカーのマイクは5万~10万もザラ、プロユースの高いものだと100万なんてこともあったりします。
で、ゲーム実況などアマチュアが趣味の延長で使うマイクならおそらく数千円~5万くらいのレンジが一般的だと思うので、その中での11,900円はどちらかと言えば安い部類に入ります。
LEDライトの装飾が付いていることからも「ゲーミング」ブーム狙いのお手軽クラスだと思っていいでしょう。
K658のスペック
K658のスペックはこんな感じ。
Type | ダイナミック |
Polar Pattern | 単一指向性 |
Output Connection | USB type-C (マイク側) to type-A 2.0 (PC側) |
Power Consumption | USB給電 (Voltage: 4.75V-5.25V, Current: 55mA-180mA) |
Shipping Weight | 1.0 kg |
Bit Depth/Sample Rate | 16-bit/48kHz |
Frequency Response | 70Hz-15kHz |
S/N Ratio | ≥-70dBA |
Max. SPL | 110 dB |
Sensitivity | -50±3dB (at 1kHz) |
Equivalent Noise (Microphone control at 100%, software input at 11dB) | -77dB |
で、細かいスペックを見てもよくわからんので簡単な特徴だけピックアップすると、
まずK658はUSB接続なので、PCに挿すだけで使えます。
マイクの代表的な端子としてはUSBのほかにノイズに強いXLR端子を採用しているものもありますが、一般的にPCとかゲーム機にはXLR端子なんて搭載してないので間に入るオーディオインターフェースみたいなものが必要になって、そういう周辺機器も同時に揃えるとお金がいっぱいかかると。
対してUSB接続だとマイクだけ買えばとりあえず使えるのでお手軽ですが、その分性能では劣る場合が多い。
といってもものによって性能は様々ですけどね。
次に、K658はダイナミックマイクです。
マイクを探すとよく出てくるのが「ダイナミックマイク」と「コンデンサマイク」の2種類で、ざっくり一般論で言うと
・ダイナミックマイクは感度が低くて比較的安い。
・コンデンサマイクは感度が高くて比較的値段も高い。
とはいえ結局は製品によって細かい特性は千差万別なので一概には言えませんけどね。
次に指向性についてですが、K658は単一指向性マイクです。
指向性にもいろいろ種類がありますが、わかりやすいところで言うと全方位の音を拾う無指向性に対して一方向の音しか拾わないのが単一指向性だと思っていただければだいたいOKです。
K658のザックリ特徴
まぁプロでもない我々一般人が気にするところと言えばだいたい上記の感じで、総合するとK658は
・FIFINEの中ではフラッグシップモデルだけど一般的には割と安価なマイク
・簡単USB接続で、感度低めのダイナミックマイク&単一指向性なので周囲のノイズを拾いにくそうなマイク
ということが言えます。
K658の音質テスト
で、『実際どのくらい使えるの?』ってなると結局『聞いてみないとわからない』っていう結論でしかないので、実際にテストをしてみます。
ゲーム実況用途を想定しているので
・OBSで録音
・OBS上でフィルタ無/フィルタ有/イコライザー有の3パターンテスト
という条件でテストを行いました。
結果はこちらの動画でご覧ください。
K658の外観と機能
外観とか機能とかの話をすると、まずボリュームの調整が手元で出来ます。
ミュートもワンタッチで出来ますね。
この辺の機能は最近は標準装備的な扱いになってきてますが、K658にもちゃんと付いてます。
そしてLEDが付いてます。
点灯パターンはレインボーだけでぶっちゃけ有っても無くてもいい機能ですけど、光ってる方が気分が上がる人とか、顔出しで配信している場合のワイプが派手になったりとかの効果はあると思います。
ショックマウントが付属してるのでデスクからの振動なんかは拾いづらいと思います。
で、スポンジも付いてるんでポップガードなどの追加装備を足さなくてもそのままでわりと使えるのは良いところでしょう。
なお、一応三脚もついてますが、アームだけは別で買って取り付けた方が絶対使いやすいです。
PCで使用する場合には手元はマウスとキーボードで埋まってますし、その状況でK658を口元に持ってくるためには三脚ではちょっと窮屈。
マイク本体は軽いので、Amazonで1000円くらいで売ってるアームでも充分です。
K658の評価
マイクを通した時の音質や声の聞きやすさは、使用する機材や環境、マイクの位置、発声者の声質やブレスのクセなんかでも大きく変わってくるので実は一概に「良い」「悪い」と言えないところが多いんです。
なので一番は音質テストの音を聞いて個人で判断してもらうのが良い。
実際、ちょっとフィルタをかけてあげるだけでかなり使える音になったと思います。
ということで、評価としては
『LEDは要らんけど安い割にはゲーム実況レベルならちゃんと使えるマイク』
でどうでしょうか。