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乗換コストが高いAMD Ryzen7000シリーズよりも最新13世代Intel Coreと値下がりのRyzen5000シリーズが売れる理由

最新Zen4世代となるAMD Ryzen7000シリーズが2022年9月、そして最新第13世代となるIntel Coreが2022年10月に販売を開始し、2022の年末商戦を戦うCPU最新モデルが出揃ったわけだが…。

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AMD Ryzen7000シリーズは販売不振?

どうやらRyzen7000シリーズの販売は好調とは言い難い様子。
理由としてはおそらく載せ換えコストが高いことが挙げられる。

というのもAMD製CPUは2016年からずっとAM4ソケットを使いまわしており、CPUの載せ換え時もマザーボードやその他周辺パーツをそのまま引き継いで使用できるというコスパが人気の理由のひとつであった。
それに加えてZen2〜3世代でのマルチコア性能がIntel Coreと同等以上のスコアを叩き出したことにより、総合的なコストパフォーマンスで大きく上回るAMD Ryzenの快進撃が始まったのである。

しかしRyzen7000シリーズからCPUソケットを新世代のAM5に変更したことによりCPU換装のためにはAM5対応マザーボードやDDR5メモリも同時に買い換えることがマストとなり、CPUの載せ替えコストが大きく増加してしまった。

Ryzen5 7600Xは高すぎる!?

さらには第12世代Intel CoreがRyzen5000シリーズの性能を凌駕したことで2022年のCPU市場は大きくIntelに傾いた状態にあり、10月発売の第13世代Intel Coreは第12世代とソケット形状を共有していることも相まってコストでもパフォーマンスでもAMD Ryzenが大きく見劣りしてしまっているという状況にある。

リモートワーク特需の減退とCPUの過剰性能

2020〜2022年前半までは世界的なリモートワーク特需にあり、PCの販売数自体が大きく伸びた。
さらに日本国内ではPCゲーム需要の増加、Youtubeをはじめとする動画投稿ブームも重なってゲーミングPCに代表される高性能PCの販売がとりわけ好調であった。

が、2022年の中頃からはリモートワーク需要が落ち着くと同時に、日本はデフレによる需要減退、さらには超円安によるPCパーツの価格上昇が重なって、一時期のグラボ価格高騰が落ち着いたとはいえPC市場は絶不調真っ只中にある。

さらにはここ数年で一気にCPUの性能が上がりすぎたために”旧型でも必要十分な性能”を有してしまっており、一部のハイエンドにこだわるマニアを除けば買い換える必要性を感じないというのも需要が冷え込む原因の一端になっていると思われる。

2022年末の売れ筋CPUはIntel Coreと旧型Ryzenか

もともと長い間CPU市場はIntel coreの一人勝ち状態であり、一時的にコスパに優れるAMD Ryzenの急伸もあったが2022年末時点では新型Ryzenを推す理由は正直無い。
イコール条件であれば普及率の高いIntel Coreを選ぶメリットのほうが圧倒的に多いのだ。

ただし、AM4世代の旧型Ryzen5000シリーズに関しては新型発売を受けた値下がりと既存のパーツを使いまわした載せ換えコストの安さという点でメリットがある。
旧型とはいえ性能面ではクリエイティブからゲーミングまで全く問題なく対応できるパフォーマンスを発揮するのは先に述べたとおり。

現に某価格比較サイトの2022年10月末集計人気売れ筋ランキングに載っているのは第12/13世代Intel CoreとAMD Ryzen5000シリーズだ。

2022年末はRTX4000シリーズが続々登場するタイミングでもあるため、新型グラボの購入に予算を割いてCPUはコスパ重視で選ぶという選択肢は大いにアリである。

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