ゲーム実況の話し声が外に漏れるのが心配。
リモートワークのオンライン会議の話し声なんかも気になります。
でもちゃんとした防音部屋を購入するには最低でも100万円前後の出費が必要。
なので自分の部屋をDIYでなんちゃって防音加工してみます。
あくまで素人がググって身に着けただけの知識ですので参考程度にお読みください。
防音加工は音が抜けやすいところに
私の部屋は一般的な木造住宅の一室。
構造上気にすべきは外への音漏れと宅内への音漏れです。
(幸い他人の住居と隣接はしていませんが、23区内の住宅密集地なので隣家との距離は1m~2m程度しかない。)
で、部屋の壁全体を防音加工するのはさすがに大変そうなので、外への音漏れを軽減するために窓2面と、宅内への音漏れを軽減するためにドア1面を防音加工してみました。
防音の基本は遮音と吸音の組み合わせ
『防音』という言葉は基本的に「音を防ぐための構造や考え方の総称」であり、実際は『遮音(音を遮る、跳ね返す)』と『吸音(音を吸う、反響を減らす)』の組み合わせで実現することになります。
遮音性だけを備えても室内に音がこもって不快な空間になり、吸音性だけを備えても音は平気で外に抜けていくことになるので、両方の対策を施すことが重要です。
(あくまでググっただけの知識です。)
この辺の理屈がわかると、Amazonでスポンジのような吸音材のレビューに
「全然効果がありません。余裕で音が漏れます。」
みたいなことを書いているのはこの遮音と吸音の特性を理解していないからだということがわかってきて面白いです。
防音DIYのために用意したもの
防音DIYのために用意したのは以下。
- 支持材(遮音材、吸音材を貼り付けるための板。ベニヤとか。)
- 遮音材
- 吸音材
- 両面テープ
- その他工具(ハサミとかカッターとか定規とか)
支持材
窓ガラスに直接遮音材を張るわけにはいかないので、窓を塞ぐために使用しました。
窓のサイズを計ってベニヤ板などをホームセンターでぴったりサイズで切ってもらいましょう。
ちなみに、壁や支持材となるものは「重い方が遮音性が高い」らしいです。
「重い=振動が伝わりずらい」という理屈で、カーオーディオのデッドニングに鉛を使ったり鉄筋コンクリート造りの建物の方が防音性が高かったりするのはたぶん同じ理屈です。
が、DIYレベルでは重い材質を扱うのには限界があるので、自分の技量と相談して材質を決めましょう。
本当は密閉性も大切なので板を窓枠にガンガン打ち付けた方が効果的ですが、今回は原状復帰のことも考えてぴったりサイズの板をはめ込むだけで固定はしないことにしました。
部屋側に倒れてこないように突っ張り棒で抑えてます。
(災害時の安全性や消防法など、いろいろマズイ可能性があるので自己責任でお願いします。)
ドアは直接遮音材を貼り付けたので支持材は不要でした。
遮音材
遮音材は音を遮るための部材で、建築部材として普通に販売されてます。
10mロールで3,000円~5,000円程度なので激安。
これだけあれば相当な面積をカバーできます。
ゴムシートのような素材なのでカッターやハサミで簡単に切れて加工も問題なし。
ただし、重量が1mあたり2kgもある(1ロールで20kg!)ので取り扱いは要注意。
「重い方が遮音性が高い」の理屈がここに活かされてます。
運んでいただいた配達員の方、大変な思いをさせてすみませんでした。
吸音材
ウレタン素材の吸音材がいろいろ販売されてます。
形状や単価もさまざまですが、価格帯が一緒ならたぶんどれを買ってもそんなに性能差は無いと思います。
一般的なドア1枚で300mm×300mmを15枚くらい使いました。
窓2面も含めるとかなりの枚数使ったので、安く済ませたいならそんなに単価は欲張らない方がいいかも。
性能とのトレードオフになるとは思いますが。
加工はハサミでちょきちょき切れるので簡単です。
両面テープ
遮音材と吸音材の貼り付けは両面テープで行いました。
幅広で超強力タイプ、さらに吸音材は両面テープが効きにくいウレタン材なので、ウレタンに対応したタイプの両面テープを選びましょう。
防音DIY施工例
実際に防音DIYを施したドアはこんな感じになります。
最終的に吸音材を貼れば表面の凹凸で胡麻化されるので素人でもわりと綺麗に見えますw
で、窓はこんな感じ。
板をはめ込んだだけなので効果は高くないかもですが、作業は割と簡単で原状復帰も可。
防音DIYの効果を計測
簡易的ではありますが、スマホアプリで無料の騒音計があるので計測してみました。
計測は、まず部屋の中で音楽を再生。
音量はスピーカー前で計測したときに「人間の一般的な話し声」と同じくらいとされる50dB程度に調整。(画像左)
次に、防音DIY施工前のドアを隔てた廊下で音漏れを計測。(画像中)
最後に、防音DIYの施工を終えた後に同じく廊下で音漏れを計測。(画像右)
防音DIYはそれなりに効果あり
簡易的なアプリでの計測なので、計測結果の信憑性は保証しません。
が、施工前後を比べると約『6dB』も音漏れが小さくなりました。
一般的には6dB下がると音圧(実際に感じる音の大きさ)は1/2になると言われているので、素人施工にしてはそれなりに効果アリだと言ってもいいのでは?って感じです。
さらに、今回はまだ試していませんが、ドアの隙間をスポンジテープなどで埋めて密閉性を高めれば音漏れはさらに小さくなるんじゃないかと思います。
防音室を作れるわけではないので『音漏れ完全防止』とはいきませんが、総費用1万円程度でこの効果ならまぁ納得。
本気でやるなら防音室
お金をかけてガッツリ防音室を作るならこんな感じ。
ヤマハで販売されている部屋の中に設置する防音室。
お値段だいたい160万~300万くらい。
完全なプロユースで、FPS系の配信で有名なStylishNoobさんも使用してるらしいです。
顔出し配信者の配信部屋が小さくて白い部屋だったらだいたいコレですね。
お金があるならどうぞ。