2022年11月のSteamハードウェア調査結果が発表されたので、このランキングをいろいろな切り口で集計しなおしてみました。
グラボ選びの参考にしてみてください。
▶Steam Hardware&Software survey: November 2022
Steam GPU使用率ランキングTOP20
順位 | GPU | 使用率 |
1 | NVIDIA GeForce GTX1650 | 6.27% |
2 | NVIDIA GeForce GTX1060 | 5.77% |
3 | NVIDIA GeForce RTX2060 | 4.64% |
4 | NVIDIA GeForce RTX3060 Laptop GPU | 4.63% |
5 | NVIDIA GeForce GTX1050 Ti | 4.60% |
6 | NVIDIA GeForce RTX3060 | 3.41% |
7 | NVIDIA GeForce GTX1660 Ti | 2.46% |
8 | NVIDIA GeForce RTX3070 | 2.44% |
9 | NVIDIA GeForce GTX1660 SUPER | 2.41% |
10 | NVIDIA GeForce GTX1050 | 2.40% |
11 | NVIDIA GeForce RTX3060 Ti | 2.27% |
12 | NVIDIA GeForce RTX3050 | 2.26% |
13 | AMD Radeon Graphics | 1.93% |
14 | NVIDIA GeForce GTX1070 | 1.89% |
15 | NVIDIA GeForce RTX3080 | 1.84% |
16 | NVIDIA GeForce RTX2070 SUPER | 1.58% |
17 | Intel Iris Xe Graphics | 1.57% |
18 | NVIDIA GeForce GTX1660 | 1.51% |
19 | Intel UHD Graphics | 1.45% |
20 | NVIDIA GeForce GTX1650 Ti | 1.28% |
GPU使用率のTOP1はGTX1650。
また、GTX××50及び60番に該当する”エントリーモデル”の使用率が全体の中でかなり大きなシェアを誇っていることが確認できます。
反対に、RTX及びGTX××70番以上のミドル~ハイスペックモデルでTOP20にランクインしているのはRTX3070・GTX1070・RTX3080・RTX2070SUPERの4モデル(1070はちょっと古いですが)だけで、これら4モデルを足してもシェアは7.75%とかなり低い数値に収まっています。
Steam メーカー別GPU使用率
メーカー別のシェアを見るとNVIDIAが7割を超える圧倒的シェアを誇ります。
AMDはシェア10.5%のうち約4割(4.09%)がCPU内蔵グラフィックチップであることから、グラフィックボードとしてのシェアは実は約6%程度となります。
また、Intelは6.6%のすべてをCPU内蔵グラフィックチップが占めています。
Steam NVIDIAシリーズ別シェア
全体の中からNVIDIA製GPUだけを抽出した中での世代別(シリーズ別)の使用率です。
RTX3000シリーズが最多で31.9%。
これはRTX2000シリーズからの世代交代が一定以上進んでいると捉えて良いのかも知れません。
が、次いで多いのはGTX1000シリーズとなっており、最新機種への乗り換えが急ぎ必要とは考えないユーザー層もかなりの割合でいることがわかります。
なお2022年11月時点ではRTX4000シリーズはまだ集計に登場していません。
Steam NVIDIA各シリーズの内訳
次にNVIDIA GeForceのうち、現役世代となるGTX1600シリーズ、RTX2000シリーズ、RTX3000シリーズのそれぞれの内訳を見ていきます。
ゲーミングスペックとしてはエントリークラスとなるGTX1600シリーズ内では「最安モデル」を選択する層と「性能重視」で選択する層で大きく分かれるようです。
逆に1600シリーズ内で中途半端な立ち位置となる1650SUPERや1650Tiは選ばれづらい傾向にありそうです。
最新よりも1世代前となるRTX2000シリーズでは、末弟モデルとなるRTX2060が約半数を占めています。
これは2020~2021にグラボ不足が深刻化した際にRTX2060が再販されたことも大きく関係していると推測できます。
なおRTX2060を除けば他のモデルは2070SUPERが頭ひとつ抜けていますが、比較的全体にばらけている印象です。
RTX3000シリーズは”Laptop GPU”も独立して集計されているため項目数が多くてちょっとごちゃついていますが…。
(他のシリーズはデスクトップ向けとモバイル向けの判別が出来ません。)
RTX3060・3060Laptop・3060Tiの3モデルで3000シリーズの半数近くを占めています。
GTX1600シリーズではなくRTX3000シリーズを選ぶ時点である程度の描画性能は必要だと考えるユーザーが多いようで、末弟となるRTX3050はいまいち選びづらいのかも知れません。
(たしかに1660と3050ではどっちが高性能?という疑問はわかる。)
またRTX3000シリーズの中で”Laptop GPU”が占める割合は各モデルを合算すると約35%。
RTX3000という比較的高性能なグラボでPCゲームをプレイするユーザーの中で3割以上がノートPCを選択しているという結果になります。
Steam NVIDIA 末尾2桁でソート
最後にちょっと特殊な集計になりますが、GTX1600シリーズ、RTX2000シリーズ、RTX3000シリーズを末尾2桁で並び替えた割合を見てみます。
厳密な性能順とは異なりますが、NVIDIAのナンバリング意図である
エントリーモデル【××50】→ハイエンドモデル【××90】
の序列で見たときにどのスペック帯のモデルが選ばれているかをザックリ見るイメージです。
各世代、シリーズ間で性能は異なりますが、大雑把に見ると
・エントリークラスの【××50】が全体の1/4
・ミドルクラスの【××60】が全体の1/2
・ミドルハイ~ハイエンドクラスの【××70/80/90】合わせて全体の1/4
という比率になります。
リリース時や各メディアのベンチマークではハイエンドモデルの性能が取り上げられてニュースになりやすい傾向にありますが、実際のユーザーのほとんどはエントリー~ミドルクラスのグラフィックボードを購入してゲームをプレイしている、と読み取ることが出来ます。