いよいよ高校進学を控える時期。制服や教科書に加えて、現代の入学準備で欠かせないのが授業で使用する「1人1台端末(タブレットやノートパソコン)」の用意だ。
公立高校における端末の購入方法は、中学校までとは勝手が異なることが多い。ここでは、全国的な「公立高校全般」の傾向と、独自の制度を持つ「東京都立高校」の事情に分けて、どのような基準で端末が指定され、どう準備すればいいのかを解説する。
公立高校全般における端末準備の基本
公立高校での自費購入のルールは、大きく分けて「学校推奨機の購入」と「指定スペックを満たす端末の各自手配(完全BYOD:Bring Your Own Device)」の2つのパターンが存在する。
1. どうやって買うのか?(2つの購入パターン)
- 学校指定の専用サイトから購入(主流) 学校が選定した特定の機種を、専用の販売サイトから購入する方式。3年間の延長保証や、落下・水没時の保険、さらには学校独自の初期設定(キッティング)が全てセットになっている。トラブルが最も少ないため、多くの学校がこの方式を推奨している。
- 指定スペックを満たす端末を自分で用意(BYOD) 学校が提示する条件(OSの種類やメモリ容量など)さえクリアしていれば、家電量販店で購入したり、家にすでにあるパソコンを持ち込んだりして構わないという方式だ。
2. 要求されるスペックの目安
導入されている教育システムによって異なるが、おおむね以下のような条件が指定されることが多い。
- OS: Windows、ChromeOS、iPadOSのいずれか(学校のシステムに依存する)
- メモリ (RAM): 8GB以上(快適に学習アプリを動かすための要となる部分。数字が大きいほどサクサク動く)
- ストレージ: 64GBまたは128GB以上(データを保存する場所)
- 形状: キーボードでの入力と、画面へのタッチ(または専用ペンでの書き込み)の両方ができるタイプ
3. 注意点:学校の管理下に入るということ
自分で買った端末であっても、学校のネットワークに接続し、授業用のアプリを安全に使うために「MDM(モバイルデバイス管理)」と呼ばれる学校側の管理システムを導入することが必須となる。個人所有のパソコンであっても、一部の機能制限やアプリの自動配信が行われる点は理解しておく必要がある。
東京都立高校における特有の事情
ここからは、東京都の都立高校へ進学する場合に絞って解説する。都立高校は、全国の公立高校の中でも少し特殊な環境と手厚いサポート体制が敷かれている。
1. 最大の特徴「端末購入支援金」制度
都立高校の大きなメリットは、保護者の費用負担を大幅に軽減する独自の補助金制度があることだ。実際のパソコンの価格が数万円〜10万円前後であっても、基本的には保護者の負担額が30,000円になるように調整されている。
- 多子世帯(23歳未満の子供が3人以上): 負担額は15,000円
- 給付型奨学金対象などの世帯: 負担額は0円
この制度は、学校推奨機を買う場合でも、自分で条件を満たす端末を買う場合でも(上限はあるが)適用される。
2. OSは「Windows 11 Pro」が必須
都立高校では全校規模で高度なシステム管理を行っているため、一般的な家庭用パソコンに入っている「Windows 11 Home」ではなく、企業や教育機関向けの「Windows 11 Pro」が指定されるのが基本だ。家電量販店で安価なパソコンを買おうとするとHomeエディションであることが多いため、自分で手配する際は最も注意すべきポイントとなる。
3. スペック選びの落とし穴:メモリは絶対に「8GB以上」を
パソコンの動作の快適さを決める「メモリ」について、過去の推奨機の中には価格を抑えるために「4GB」のモデルが含まれていた時期があった。しかし、Windows 11を動かしながら複数の学習ツールを開くと動作が非常に重くなってしまうという問題が起きている。 現在では学校側も「8GB以上」を推奨する流れに変わってきているため、もし推奨機のリストに4GBと8GBのモデルが混在していたり、自分で端末を選ぶ場合は、迷わず8GB以上のモデルを選択することをおすすめする。
4. 迷ったら「専用サイトでの推奨機購入」が無難
都立高校では、手厚い補助金があるため推奨機のコストパフォーマンスが非常に高い。3年間の手厚い保証があり、面倒な初期設定も完了した状態で手元に届く。自分で「Windows 11 Pro」や「ペン入力対応」などの厳しい条件を満たすパソコンを探し出し、入学後に自分で学校のシステムに登録する手間を考えると、特別なこだわりがない限りは学校の推奨機を選ぶのが最も安心で確実な選択と言える。
高校生活の3年間、毎日のように活用する大切なツールとなる。合格発表後、学校から配布される「端末購入に関する案内」のプリントには必ず目を通し、指定された期日までに手続きを済ませよう。
5.こだわりたい場合はLenovoの学割もアリ
学校の推奨機以上にスペックや機能にこだわりがある場合は、学割を利用できるLenovoの学生ストアで探してみるのもアリ。期間限定の割引モデルなどもラインナップされているため、こだわりスペックのパソコンでも購入費用を抑えることが出来る可能性がある。
ただし学校側で指定するスペックや機能を満たす必要があるので、ある程度パソコンに詳しい方以外は慎重に検討しよう。
