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【3Dプリンター】初心者が感じる「Ender3 S1」レビュー

3Dプリンター

3Dプリンター初心者の私がEnder3 S1を購入して3Dプリンターデビューしました。
ここでは専門的な手順はさておき、初心者から見たEnder3 S1レビュー、購入の経緯、選んだ理由などを振り返ります。

初回使用時のセットアップ手順などは後日記事に書く予定ですが、より詳しい先人たちの記事や動画をググったほうが正確です。

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3Dペンから3Dプリンターへ

もともと私は3Dペンを所有していて、お遊び程度にいろいろ作って楽しんでいました。
が、3Dペンでは作れない(作りづらい)ものを作るため、1年ほど前から3Dプリンターの購入を考えるようになりました。

3Dペンの利点
・お絵描きの延長感覚で立体造形を楽しむことが出来る。
・ちょっとしたプラパーツなら作れないこともない。
といった感じで、お手軽且つ低予算で自由度が高いことが大きな特徴。

3Dペンの苦手なこと
・直線や平面で構成される造形物
・精度が求められるパーツ類
などを作るのはかなり難しい。

で、1年以上悩み抜いた結果、Ender3 S1をデビュー機として購入するに至りました。

Ender3 S1を選んだ理由

①1.75mm経のPLA/ABS素材が使える

プラ素材は色、素材、サイズなど様々ですが、1.75mm経のPLA/ABS素材は割と一般的によく売っているFDM方式対応タイプの素材です。

FDM方式とは
熱溶解積層方式のことで、溶かしたプラスチックをノズルから糸状に排出し積み重ねていくプリント方法のことを指します。

私の場合はすでに使用している3Dペンの素材と共用したかったので、まずこの素材が使えるということを第一条件に選定しました。

各素材のザックリとした特徴は
・PLAは溶解温度が低く扱いやすいが、成形後の熱変化に弱い。
・ABSは溶解温度がPLAよりも高く扱いにくいが、成形後の熱変化には比較的強い。
といった感じで、ABSには対応していない3Dペン/3Dプリンターもあります。
私は用途として自作PCのパーツ作成なども予定しているため、発熱部の熱に耐えるためABS対応を必須としました。

②(たぶん)比較的扱いやすい

他の3Dプリンターを所持していないためイメージや先入観の話になりますが、家庭用のリーズナブルな3Dプリンターは
・中華製で精度が低く、諸問題に対処&改造するための工作知識やスキルがないと扱えない。
というイメージがあったため購入の決め手を欠き、長い期間様子見をしていました。

が、Ender3 S1に関しては2021年後半に販売が開始された比較的新しいモデルで、メーカーのCreality社がリリースしてきた複数の先発モデルの問題点を解消し、
・組み立てが簡単。
・無改造&初心者でも扱いやすい。
というレビューを多数目にしたため購入に踏み切ったという経緯です。

繰り返しますが、あくまで他社製品との比較ではなく素人から見たイメージの話です。

③一応予算内

3Dプリンターの価格はピンきりで、安いものでは2~3万、高いものだと数十万のものも販売されていますが、私の用途はあくまで趣味の造形レベルなのでリーズナブルなものを探していました。

Ender3 S1は約5万円なので最安値の価格帯ではありませんが、先述の『扱いやすい(らしい)』という諸機能が魅力的だったためちょっと奮発しての購入となりました。

▶Ender3 S1の諸機能についてはCreality公式ページで確認を。

安さ重視でトラブルを抱えるよりはある程度の出費で安定感を買う、という考え方ですが、これも他社製品と比較したわけではありません。
あくまで初心者が購入するための決め手(言い訳)です。

④解説動画や解説記事を見つけやすい

おそらくEnder3 S1及びCreality社の3Dプリンターは日本でも売れている部類に入るんだと思いますが、組み立て〜セットアップ手順などの記事や動画が比較的簡単に見つかります。

メーカー側の販売戦略が功を奏している、と見ることも出来ますが、欲しい情報に容易に辿り着けることは初心者にとって安心感に繋がります。

Ender3 S1購入後のレビュー

専門的な機能レビューではなく、初心者としての印象レビューです。

①良い方の中華製品

購入前から気になっていたのは「悪い方の中華製品」だったらどうしよう的な不安。
・梱包がグズグズ。
・劣化してパラッパラの発泡スチロール。
・箱や中身の角がベッコリ。
・組付け精度が悪くネジが入らない。
・パーツが不足している。
・まともに動かない。
みたいなトラブルは安物買いのガジェット好きならよくある事です。

が、Ender3 S1に関してはそれらの不安を裏切る「良い方の中華製品」に認定しても良いと思います。

具体的なところでは
・梱包もクッション剤もしっかりしている。
・細かいネジやパーツが入っているビニール袋がちゃんとジップ式。
・組み付け寸法も正確でトラブル無し。
・簡単手順で一発稼働。
※あくまで私個人の話。
といった感じで、まぁ日本製なら当たり前のことなんですが、中華メーカー製としてはかなり良心的な部類に入るかなと。

ちょっと気になった点で言えば
・説明書が不親切。
・製造工程で付いた小さな汚れ。
くらいでしょうか。
まぁ説明書でわからないことは先述の解説記事や動画で解決できますし、品質に関わらないちょっとした汚れなら拭けば解決します。
日本人は潔癖すぎるのかな?と思い込むことができれば問題ありません。

販売サイトでの低評価レビュー(部品が足りないとかサポートが不親切とか)もちょいちょい見かけますが、Ender3 S1に関して言えばおそらく不運にもハズレを引いてしまった少数派の方たちの嘆きかと思われます。
とりわけレビュー投稿には負の感情のほうが強く書き込まれますが、不運にも自分が少数派に入ってしまった場合は潔く流れに身を任せるという覚悟があればEnder3 S1は悪くない選択肢だと思います。

②前評判に偽りなし

Ender3 S1を選んだ理由として『(たぶん)比較的扱いやすい』と書きましたが、実際に使用した感想としても
・組み立てが簡単。
・調整が(たぶん)簡単。
・総じて扱いやすい。
という印象です。

テストプリントとしてサンプルデータを2点印刷し終えた時点でこの記事を書いていますが、トラブルもハプニングも山場もなく無事稼働しました。

完全初心者の方は事前にEnder3 S1の解説やセットアップ動画などを見漁ってある程度の予備知識は入れておいたほうが無難だと思いますが、それさえしておけば困ることなく使い始められる扱いやすさは備わっていると思います。

③(FDM方式全般として)ABSの反りは苦手

これはEnder3 S1というよりはFDM方式の3Dプリンター全般の話ですが、どうやらABS樹脂の成型は苦手なようです。

理由はABSの特性として冷却時の収縮率が大きく、成形中に強い反りが発生してベッドから剥がれてしまったり、形状全体が歪んでしまったりするということ。
解決の方向性としては環境温度を高く維持して冷却時の収縮を抑える方向になりますが、3Dプリンターの成型空間を高温に保つというのは各種パーツの劣化、故障との兼ね合いでかなり難しそう。

ABSによる自作PCパーツの作成をひとつの目的としていた私にとってはちょっと残念なポイントではありますが、まぁEnder3 S1に限らない話なのである程度は諦めつつ、継続的に解決の方法を探っていこうと思っているところです。

総じて満足度は高い

購入の理由から使用感まで書きましたが、Ender3 S1に関してはかなり高いレベルで満足しています。
ここからさらに使い倒して、自分のスキルアップとともに次の目標や課題が見えてきたらステップアップのための機種を探すのかも知れませんが、3Dプリンターのデビュー機種としてはほぼ不満がなく、扱いやすい優れた機種だと思います。

最後にもう一度言いますが、他社製品との比較は一切しておりません。
すべて3Dプリンター初心者の先入観とイメージに基づいたレビューです。