2024年の自作PCやゲーミングPCシーンにおいて大きな注目を集めるピラーレスPCケースを集めました。
ピラーレスケースとは?
ピラー(Pillar)は英語で『柱』を意味する単語です。馴染み深いところでは車のフロントガラス脇の柱などを指してよく使われる言葉ですが、PCケースの分野にも『ピラーレス』の流れが来ているようです。
PCケースにおけるピラーレスとは、複数の面(多くはフロントとサイド)にガラスやアクリルの透明パネルが採用されているケースにおいて、透明パネル間の柱を取っ払ったデザインのもの。
そのためケース内部のパーツや装飾が今まで以上によく見えるデザインになっているのが特徴です。
NZXT
NZXTからは「H6 Flow(RGB)」「H9 Flow/Elite」が2023年に発売されています。
H6 Flow
H6 Flow(RGB)はフロントと左サイドに強化パネル&ピラーレス構造を採用。さらにフロントから右側面にかけて斜めにカッティングしたデザインで、このスペースに冷却ファンを搭載しています。
冷却ファンは前述のフロントカッティング面に120mmを3基搭載。さらに最大9基(デフォに加え背面×120mm1基、底面120r140mm×2基、天面120×3基or140mm×2基)を搭載可能。
内部はデュアルチャンバー構造で配線や電源をサブ室に格納できるためメンテナンス製にも優れています。
色は白/黒の2色、287×435×415mmサイズでATX/m-ATX/miniITXに対応しています。
H9 Flow/Elite
H9 Flow及びEliteはフロントと左サイドが強化ガラス&ピラーレスの構造で、Eliteはさらにトップにも強化ガラスを採用する3面透明パネル仕様のケースです(Flow天面はメッシュパネル)。そのため内部パーツをダイレクトに視認できるほか、上方向へも発光パーツによる投射光をレイアウトすることが出来ます。
内部構造はデュアルチャンバー構造によりマザーボードを格納するメインの空間と電源やケーブルを格納できる背面空間に別れており、視界を遮る配線や電源パーツを隠してスッキリと各パーツを魅せることが出来る造りになっています。またこれによりエアフローも確保しやすくなるため、冷却性能的に見ても恩恵あり。さらにメンテナンス性も抜群でハイエンド構成のPCでも組み立てやすく魅せやすい造りになっています。
冷却ファンは120㎜サイズをデフォルトで4基(サイド×3、背面×1)搭載。さらに最大10基(デフォに加え天面×3、底面×3)搭載することが可能。簡易水冷なら360mmクラスをサイド、天面、底面に搭載可能と冷却面のポテンシャルは抜群。
色は白/黒の2色、サイズは290×466×495mmでATX/m-ATX/mini-ITXに対応しています。
CPS
CPSからは2023年11月にC3T500-ARGBがリリースされ、すでに価格/デザイン両面で高い人気を誇っています。
C3T500-ARGB
他社に勝る15,000円前後という価格ながら、標準でARGBファンを6基(サイド×2、底面×3、背面×1)搭載し冷却性能にも妥協がないピラーレスPCケースです。
天面には360mmクラスの水冷システムも搭載可能で、最大長400mmのグラボに対応。
高強度のメタルフレームを採用することで最新の重量級グラボも確実に支えるハイスペック対応構造で、透明パネルはスナップ式のため工具を使わずに開閉できるメンテナンス性の高さも兼ね備えています。
本体サイズは295(W) × 368(H) × 415(D) mm。幅広ながら高さを抑えた筐体で、PC内部をより広く綺麗に魅せることが可能です。
対応規格はATX、MicroATX、Mini-ITX。
DeepCool
DeepCoolからは2023年11月にピラーレス(パノラマガラス)デザインのCH780が発売されています。
CH780
フロントと左サイドに強化ガラスを採用したピラーレスデザイン&デュアルチャンバー構造で、さらにE-ATX規格にも対応する大型ケースです。
3基の140mmARGBファンを標準搭載し、さらに天面、サイド、底面に420mmラジエーターを同時搭載も可能。120/140mmファンであれば最大9基、200mmファンであれば最大4基搭載可能という冷却モンスター性能を備えています。
色は白/黒の2色で528×250×551mm、高い拡張性と冷却性能を求めるハイエンドPCに最適なPCケースです。
ZALMAN
ZALMANからはP30が2023年11月に発売されています。
P30
フロントと左サイドに強化ガラス&ピラーレスデザインを採用。MicroATX/miniITXに対応したミニタワーサイズで、他社E-ATX/ATX対応ケースに比較して1万4千円弱という低価格も魅力のケースです。
右サイド2基、背面1基の120mmARGBファンを標準搭載し、さらに天面&底面に120mm×3or140mm×2を搭載可能とする最大9基のケースファンに対応しています。
235×426×453mmのコンパクトサイズながらマザーボード裏には配線スペース、ケース底部には電源&ストレージ搭載スペースを設けることでメインチャンバー内をスッキリとレイアウトすることができ、メンテナンス性も抜群の造りになっています。
Antec
Constellation C3 ARGB
フロント~サイドを強化ガラス製のピラーレス構造とし、120mmファン最大8基(トップ×3、サイド×3、ボトム×1、背面×1)搭載可能、360mmラジエーター(トップ)も対応したPCケースです。ATX、M-ATX、Mini-ITXサイズに対応し、最大415mmの拡張カードスペースと、高さ160mmまでのCPUクーラーを搭載できます。
標準搭載ファンはサイド×3、背面×1。さらにトップ、サイド、ボトムにはダストフィルターも装備されています。
Constellation C5 ARGB
フロント~サイドを強化ガラス製のピラーレス構造とし、120mmファン最大10基(トップ×3、サイド×3、ボトム×3、背面×1)搭載可能、360mmラジエーター(トップ)も対応したPCケースです。ATX、M-ATX、Mini-ITXサイズに対応し、最大410mmの拡張カードスペースと、高さ160mmまでのCPUクーラーを搭載できます。
C3とサイズ感やデザインは似ていますが、標準搭載ファンは7基(サイド×3、ボトム×3、背面×1)、さらにラジエーターはトップとボトムに360mmサイズを搭載可能、またASUSやMSIの裏配線マザーボードに対応する点に於いてC3の上位モデルという位置づけになっています。
BTOパソコンでもピラーレス採用モデルが登場
BTOパソコンメーカーでもピラーレスデザインのケースを採用したモデルが登場しています。オリジナルケースを採用するメーカーよりも市販ケースを採用する以下のようなメーカーをチェックしてみてください。