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【GC571】AVerMedia Live Streamer ULTRA HD レビュー【価格/特徴/接続方法/遅延】

ゲーミングデバイス

AVerMedia Live Streamer ULTRA HD【GC571】(以下GC571)をゲーム実況とライブ配信用に購入したのでレビューします。

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AVerMedia GC571 特徴

  • PC内蔵型
  • デスクトップの配線がスッキリ
  • ロープロファイルで場所をとらない
  • コスパが高い

GC571はストリーミング機材の大手「AVerMedia」が展開するキャプチャーボード。
正式名称は『AVerMedia Live Streamer ULTRA HD GC571』。

キャプチャーボードの中でも製品数が少ない『PC内蔵型』であることが最大の特徴で、外付け型に比べてデスクトップ周りの配線をすっきりとまとめられることがメリットです。

またロープロファイル設計でPCの中でもスペースをとらないのでケースサイズに余裕が無い小型PCでも導入しやすい点も大きな特徴。4Kや高リフレッシュレート録画にも対応しながらコストパフォーマンスに優れている点も大きなメリットになります。

AVerMedia GC571 価格/機能比較

同じく内蔵型の上位機種『GC575』及び、外付け型の現行機種ではスタンダードな『GC551G2』との比較です。

GC571GC575GC551G2
画像GC571GC575GC551G2
価格約17,000円約30,000円約20,000円
リリース2024年2月2024年2月2022年10月
入出力端子HDMI 2.0HDMI 2.1HDMI 2.0
3.5mm  LINE端子(3極)
最大録画4K 30fps
フルHD 120fps
4K 60fps
フルHD 240fps
4K 30fps
フルHD 60fps
最大パススルー4K 60fps
フルHD 240fps
4K 144fps
フルHD 360fps
(3440×1440 120fps)
4K 30fps
フルHD 240fps
インターフェースPCIe x1 Gen3PCIe x4 Gen3USB 3.2 Gen1端子
VRRパススルー
HDRパススルー
  • 現行機種は4kの録画/パススルー共に対応がスタンダード
  • 機能面ではGC571とGC551G2がほぼ同等
  • 上位機種GC575は入出力共に対応するフレームレートが高いことに加え、ウルトラワイド解像度(3440*1440)に対応している点で優れている

GC571は録画最大で4K30fps、パススルー最大で4K60fps、さらにVRR、HDRのパススルーにも対応。GC551G2のようなスタンダード機種と比較してもフルHD録画で120fpsまで対応している点で同等以上の機能を備えています。

加えて、思い切って外装を省略したむき出し基盤なのでコストも抑えられて驚異の約17,000円という価格。これは内蔵型だからこそ出来る機能を削らないコストカットで、コスパの高さが際立っています。

上位機種との比較では、GC575は4K60fpsをはじめとする録画、パススルー共にさらに高リフレッシュレートに対応する高機能。対してGC571は録画の最大が4K30fpsとなっていますが、どんな環境でも60fpsが最低ラインとなった2025年現在、解像度を問わず30fpsの動画はさすがにパタパタと粗く感じてしまうので活用する場面はなさそう。という意味ではGC571の実用範囲はフルHD~2Kだと考えて良いのかもしれません。

ただし、ゲームの実況、配信の場面で4Kが本当に必要とされるケースはそんなに多くありません。YoutbeでもTwitchでもフルHD60fpsがあれば事足りるので、実用面でみればGC571で全く不足、不満なく使用できる機能を備えています。

GC571よりも上位機種を狙う理由

GC571よりも上位機種を狙う理由があるとすれば
・録画最大4K60fpsがどうしても必要
・フルHDで録画240fps、パススルー360fpsの超ハイリフレッシュレートが必要
・ウルトラワイドモニターでプレイしたい

といったガチハイエンド環境か、
・PCケース内でキャプボを美しく魅せたい
場合に限られるでしょう。

逆に言えば、上記に当てはまらないエントリー~ミドル~アッパーミドル環境程度までの使用なら機能面ではGC571でOK、ということになります。

AVerMedia GC571 使用感

外観

内容物は本体&USBケーブル&説明書的な紙類のみ。とても簡素です。

旧機種であるAVerMedia C988と比べるとロープロファイルの小ささが際立ちます。

マザーボードのレイアウトにもよりますが、PCIeスロットにはめ込むとほぼ存在感が消える小ささ。

デスクトップ周りの配線は不要になってスッキリ。PCケース内も目立たない&邪魔にならない小ささでスッキリです。

AVerMedia GC571 接続と遅延

GC571に限らずですが、キャプチャーボードの接続方法は大体3パターンに別れると思います。ここでは主に『プレイする映像/音声』に対して発生する遅延などの影響を解説します。

①パススルーを使用する

  • 実際に見てプレイするのはパススルーからの映像/音声
  • 遅延は”ほぼ”無い
  • 解像度やフレームレートはキャプチャーボードのパススルー仕様に依存

ゲームプレイ画面で感じる遅延はキャプチャーボードのパススルー通過時の遅延のみ。理論上は”通過しているだけ”なので遅延はありません。(全くないとは言い切れないけどたぶんほぼ0秒)

唯一デメリットになるとすれば、解像度とフレームレートがキャプチャーボードのパススルー仕様に制限されること。例えばゲーム機/ゲームPC側の出力が120fps、モニターも120Hz対応だとしても、キャプチャーボードのパススルーが60fpsまでだとしたら60fpsに制限されます。

GC571は4K/60fps、フルHD/240fpsまで対応しているので、高出力のハイエンドPCでもない限りそんなに困ることは無いと思います。

②キャプチャー映像でプレイする

  • キャプチャーボード搭載PCから出力した映像/音声でプレイする場合
  • キャプチャー処理した後の映像/音声なので遅延は最大1秒程度発生
  • 解像度やフレームレートはキャプチャーボードの録画仕様に制限される

配線がシンプル&モニターの台数を減らせる接続方法ですが、チャプチャー処理にかかる遅延(0.?秒~最大1秒程度)が必ず発生するのでかなり気持ち悪さを感じると思います。タイミングがシビアなゲームではおすすめしません。

解像度やフレームレートはキャプチャーボードの録画仕様に制限されてしまうので、ゲーム機/ゲームPC側の高フレームレート出力やゲーミングモニターの高リフレッシュレートを活かせない場合が多いでしょう。

GC571に関して言えば、使用環境にもよりますがキャプチャー時の遅延は筆者の体感で0.5秒以下。FPSや音ゲーは無理ですが、シミュレーション系のゲームならそこまで違和感なくプレイできます。またフルHD解像度であれば120fpsまで対応しているのでPS5やミドルロースペックのゲーミングPCならキャプチャー映像でプレイしてもそこまで大きな制限には感じないと思います。が、決しておすすめはしません。

③出力元を分岐する

  • ゲーム機/ゲームPCからの出力映像/音声でプレイ
  • 遅延無し
  • 制限無し

ゲーム機/ゲームPCからキャプチャーボードを介さずに直接出力した映像/音声でプレイできるため、キャプチャーボードによって発生する遅延や制限を全く受けない方法です。

ゲーム出力側がPCである場合はもともと出力端子が複数備わっている場合が多いので、特にデメリットはありません。
ゲーム出力側がPS5などのCS機で出力端子が1つしかない場合は、HDMIスプリッターなどの中継機器を通して出力配線を分岐する必要があります。この時、中継機器が新たな出力制限になることもあるので対応する解像度、フレームレートはよくよく確認して機材を選んでください。

AVerMedia GC571 を選ぶ理由

ここまでの解説から、GC571を選ぶ決め手になりそうな判断基準は以下のようになると思います。

  • 信頼できる品質(AVerMedoa製)のキャプチャーボードが欲しい
  • コストは出来るだけ抑えたい
  • デスクまわりの配線をスッキリさせたい=内蔵型が欲しい
  • 4K60fpsはさすがに要らない

中華製ノーブランド品など極端に安いキャプチャーボードも売られてはいますが、接続の安定性など実用面を考えればAVerMediaやElgatoなどの大手メーカー製が信頼度で勝ります。

そのうえでコスパの高いキャプチャーボードを探すなら、GC571は必ず候補に挙がるでしょう。

内蔵型に限定するのであればさらに選択肢が絞られ、AVerMediaの現行機種では『GC575』or『GC571』あたり。

あとは必要とする機能、性能面で比べることになり、よほどのハイエンド環境でもない限りはGC571で充分対応できるという結果かなと。