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【FramePack】動画生成AIをローカル環境で動かすスペック検証【GeForce RTX4070】

動画生成AI RTX4070テスト ゲーミングデバイス

革新的な動画生成AI『FramePack』を使えば動画生成AIをローカル環境で簡単に動かすことが出来る。というのは本当なのか?実際どの程度のスペックが必要なのか?という疑問を実際に確かめてみました。

FramePackについて

ローカルで動かせる動画生成AIとして「FramePack」を使用しました。

FramePackはGitHub上で公開されているオープンソースの動画生成AI。ダウンロード、インストールするだけでローカル環境で簡単に使い始めることが出来、PCの要求スペックが低いことが最大の特徴だと言えます。

なおダウンロード、インストール手順についてはASCIIのサイトで詳しく解説されているのでそちらをご覧いただくのが手取り早いと思います。

ローカル動画生成AIの革命児「FramePack」の使い方(ASCII)

FramePackの特徴

  • 低VRAMでの高品質動画生成
    FramePackは、わずか6GBのVRAMを持つ一般的なゲーミングGPU(例:RTX 3060)でも、60秒の高品質な動画を生成可能。
    (これまでは一般的に12GBのVRAM搭載GPUが最低ラインとなることがほとんどだった。)
  • ローカルでの処理
    クラウドサービスを利用せず、プライバシーを重視したローカルでの動画生成が可能。なので無料。
  • 生成方法は限定的
    開始点となる画像を読み込ませ、プロンプトを記述することで指定尺の動画を生成することが出来る。
    それ以外の方法(テキストのみの指定や複雑なキーフレーム指定や編集)には対応していないが、FramePackを元にした拡張プログラムを導入することで機能を追加できる場合もある。

RTX30~50 VRAM6GB以上に対応

FramePack以前のローカル環境での動画生成AIは要求スペックがVRAM12GB以上となっていることが多く、実質的にRTX4070がほぼ最低ラインという状況でした。

が、FramePackは要求スペックの最低ラインを『VRAM6GB以上』としており、RTX30シリーズから最新RTX50シリーズまで幅広いモデルが仕様を満たすことになります。

これにより既に所有している一般的なゲーミングPCなどでも動画生成AIを動かすことが出来、”動画生成AIを試してみたい”というエントリーユーザーの間口を大きく広げることが可能。

ローカル環境で動作するということは、クラウドベースの有料サービスと違ってコストをかけずに動画生成AIを使用できるという事。なのでFramePackは興味はあったけどまだ手を出したことは無い、という方にもおすすめできる革新的な動画生成AIだと言えるでしょう。

RTX4070で生成テスト

テストに使用したPCのスペックは以下。

OSWindows11
CPUAMD Ryzen7 5800X3D
メモリ64GB
GPUNVIDIA GeForce RTX4070(12GB)

FramePack テスト結果

左:開始イメージに指定した画像(解像度1600*1067)
右:生成した5秒動画(30fps)

プロンプトはデフォルトで用意されている「A character doing some simple body movements.」のみ指定しています。

フリー素材ぱくたそ[ https://www.pakutaso.com ]

5秒(30fps)の動画生成に要した時間は約15分55秒

生成中のPCの稼働状況は以下。

CPUは15%前後で推移しており、主にGPUパワーを使用して生成していることがわかります。

使用率が高かったのはメモリとGPUで、メモリは64GB中の55GB前後で推移し、GPUは常に85~90%の使用率、VRAMは12GB中の10GBを終始使用している状態でした。

スペック及び機能について

筆者自体が動画生成AI初心者なのでFramePackの性能面を正確に評することは出来ませんが、まずは素人にはハードルが高そうな”ローカル環境で動画生成AIを動かす”ことが非常に簡単に実現できたという点に於いてFramePackの優位性が感じられる結果でした。

ただし、現状(2025年5月時点)では開始フレーム画像からの生成しか出来ないので動画作成における自由度は決して高いとは言えません。試してみて不満や不足を感じる場合は拡張プログラムの導入や、もっと機能性が高いクラウドベースの有料サービスに乗り換えるなどの選択肢も検討する必要がありそうです。

PCスペックに関して言えば、RTX4070で使用する限りでは過度の負荷(とりわけ冷却や騒音など)の心配もなく使用することが出来ています。

当然スペックが高いほど生成処理にかかる時間などで優位性があることは確かなので、まずはコストをかけずに使ってみて、不足を感じるようならPCのスペックアップを考える、という感じで問題ないと思います。

特にRTX50シリーズはAI関連の処理について大きくスペックアップしているモデルなので、本格的に動画生成AIを使いたい場合やこれからPCを新調する場合はRTX50シリーズ搭載PCを第1候補に検討していくのが良いでしょう。

またCPUに関しては、Intel Core Ultraに代表される『NPU』搭載のAI処理特化モデルが続々とリリースされています。ゲームに於ける描画性能だけでみればAMD Ryzenが有利な状況ではありますが、AIを主軸に考えるならこれも選択肢に入るでしょう。

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