『Escape from Tarkov』はもともと処理負荷の大きいタイトルであることに加え、アップデートのたびに新装備の追加やマップの新設、拡張が図られるため、新要素によってさらに処理負荷が重くなることがあります。
少しでもタルコフを快適に、そして少しでも有利にプレイしたい方はゲーミング性能で現役最強クラスのCPU『AMD Ryzen X3D』シリーズを搭載したゲーミングPCがおすすめです。
タルコフとキャッシュメモリ搭載量
CPUやGPU、メインメモリなど、ゲームタイトルの特性によって効果的なパワーリソースは微妙に異なります。そしてタルコフはCPU性能、とりわけ『キャッシュメモリの搭載量』が動作の快適度(フレームレートの向上やスタッタリング発生率)に大きく影響することが確認されています。
キャッシュメモリとは、CPUがデータを参照するためのメインメモリよりも高速な一時記憶領域です。
CPUは処理の際にまずキャッシュメモリを参照し、足りなければメインメモリ、さらに足りなければストレージへと徐々に速度が遅い記憶領域へ参照範囲を広げるため、最も高速なキャッシュメモリの搭載量はCPUの処理速度に強く影響します。
またキャッシュメモリはCPU内に組み込まれているためメインメモリのように後付で増設することは出来ず、キャッシュメモリ搭載量を増やすためには「キャッシュメモリの搭載量が多いCPUを選ぶ」しか解決策がないことになります。
キャッシュメモリ爆積み『AMD Ryzen X3Dシリーズ』
キャッシュメモリ搭載量に特化したCPUの代表格がAMD Ryzen X3Dシリーズです。
Ryzen X3Dシリーズは『AMD 3D-V cacheテクノロジー』と呼ばれるキャッシュメモリの積層搭載によってL3キャッシュを大量に搭載し、ゲーミング性能に特化した「ゲーミングCPU」です。
ちなみに2024年8月発売の最新Zen5世代 Ryzen9 9950Xであってもゲーミング性能では7950X3Dに勝てないことがわかっています。
Ryzen9 7950X3D | Ryzen9 7900X3D | Ryzen7 7800X3D | Ryzen7 5800X3D | Ryzen7 5700X3D | ※Ryzen5 5600X3D | |
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世代 | Zen4 | Zen4 | Zen4 | Zen3 | Zen3 | Zen3 |
対応ソケット | AM5 | AM5 | AM5 | AM4 | AM4 | AM4 |
コア/スレッド数 | 16/32 | 12/24 | 8/16 | 8/16 | 8/16 | 6/12 |
動作クロック(GHz) | 4.2~5.7 | 4.4~5.6 | 4.2~5.0 | 3.4~4.5 | 3.0~4.1 | 3.3~4.4 |
L3キャッシュ(MB) | 128 | 128 | 96 | 96 | 96 | 96 |
対応メモリ | DDR5 | DDR5 | DDR5 | DDR4 | DDR4 | DDR4 |
PCIe ver. | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
TDP(W) | 120 | 120 | 120 | 105 | 105 | 105 |
リリース(M/Y) | 3/2023 | 3/2023 | 4/2023 | 4/2022 | 2/2024 (NEW) | — |
Ryzen X3Dシリーズは大きくわけて2世代が存在
X3Dシリーズは大きく分けるとZen3世代の5000シリーズとZen4世代の7000シリーズに分けられます。そしてこの2シリーズの違いは単純な世代による性能差だけではなく、対応する周辺パーツの規格が異なるため導入コストが大きく違う点にも注意が必要です。
コスパ重視なら5000シリーズ
2022年に販売が開始されたZen3世代のRyzen7 5800X3D、及び2024年1月に追加されたRyzen7 5700X3DはAM4ソケット及びDDR4メモリに対応しています。
AM4ソケットは長年AMD製CPUが共通で使用してきた規格の為、対応するマザーボードもローコストモデルからハイスペックモデルまで選択肢が幅広く、すでにAM4システムでRyzenCPUを運用中の場合は周辺パーツをそのまま流用してCPUだけ交換出来るという点でコスパに優れています。
最新最高性能なら7000シリーズ
2023年に販売を開始したZen4世代のRyzen9 7950X3D/7900X3D及びRyzen7 7800X3Dは新規格であるAM5ソケット及びDDR5メモリのみに対応しています。
AM5ソケットを搭載したマザーボードやDDR5メモリはAM4システムに比べるとまだ若干高価な傾向にありますが、その分性能面で優位性があります。
Ryzen 5000X3Dと7000X3Dの選び方
上記の理由から
・コスパ重視で既存のPCをアップグレードしたい
・比較的やすくゲーミングPCを購入したい
▶Ryzen7 5800X3D/Ryzen7 5700X3D
・最新高性能なゲーミングPCを新調したい
▶Ryzen9 7950X3D/7900X3D/Ryzen7 7800X3D
を搭載したモデルを選択するのがおすすめです。
なお2024年現在各社でラインナップされているゲーミングPCはRyzen7 5700X3DもしくはRyzen7 7800X3D搭載モデルがほとんどを占め、実質的にはこの2モデルから選択することになります。
人気は圧倒的にRyzen7 7800X3Dで、ゲーミングPC全体で見ても高い人気を誇っています。
CPU性能比較表
Ryzen X3Dシリーズ及び、近しい性能を持つCPUのベンチマーク結果は以下の通り。
Ryzen X3Dシリーズは同ナンバリングの非X3Dモデルと比べるとCPU自体のベンチマークでは若干劣ります。これは3D-Vキャッシュを搭載した代償として消費電力及び動作クロックをわずかに引き下げられていることが影響しています。(非X3Dモデルとの棲み分けを明確にするため?)
ただし、ゲーミング性能ではタルコフに限らずほぼどんなタイトルに於いても同ナンバリングの非X3Dモデルを上回るパフォーマンスを発揮します。当然Intel Coreに対してもゲーミング性能で大きなアドバンテージがあります。
Escape from Tarkovのフレームレート目安
Ryzen X3Dと組み合わせるGPUは以下のグラフを参考に。
このグラフはRyzen7 5800X3Dにそれぞれのグラボを組み合わせ、最も重いマップ「Street of Tarkov」をプレイした場合のフレームレートの想定(DLSS不使用)です。
画質設定やDLSSの設定によってはフレームレートをある程度上乗せすることも可能ですが、それでも一般的なPCゲームに比べてかなり重い部類のゲームであることがわかります。
おすすめは『RTX4060Ti』以上。
ここを最低ラインにして予算や用途も加味して選ぶことをおすすめします。
Ryzen X3Dシリーズ搭載ゲーミングPC
GALLERIA
注)構成や価格は時期により変動します。各モデルの詳細は表の右端「詳細」から各公式オンラインサイトで確認してください。
モデル名 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | 価格 |
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GALLERIA RM7R-R35 | Ryzen7 7800X3D | RTX3050 6GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \194,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R46 | Ryzen7 5700X3D | RTX4060 8GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \215,980 ▶詳細 |
GALLERIA RM7R-R46 | Ryzen7 7800X3D | RTX4060 8GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \221,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R46T | Ryzen7 5700X3D | RTX4060 Ti 8GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \225,980 ▶詳細 |
GALLERIA RM7R-R46T | Ryzen7 7800X3D | RTX4060 Ti 8GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \236,980 ▶詳細 |
GALLERIA RM7R-R46T | Ryzen7 7800X3D | RTX4060 Ti 16GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \249,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R46T | Ryzen7 5700X3D | RTX4060 Ti 16GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \253,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R47 | Ryzen7 5700X3D | RTX4070 12GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \266,979 ▶詳細 |
GALLERIA RM7R-R47 | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 12GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \274,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R47S | Ryzen7 5700X3D | RTX4070 SUPER 12GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \277,979 ▶詳細 |
GALLERIA RM7R-R47S | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 SUPER 12GB | 16GB DDR5 | 500GB SSD | \285,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R47TS | Ryzen7 5700X3D | RTX4070 Ti SUPER 16GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \323,980 ▶詳細 |
GALLERIA XA7R-R48S | Ryzen7 5700X3D | RTX4080 SUPER 16GB | 16GB DDR4 | 1TB SSD | \364,980 ▶詳細 |
おすすめ GALLERIA XA7R-R47 7800X3D搭載
OS | Windows 11 Home |
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
GPU | GeForce RTX 4070 12GB |
メモリ | 16GBメモリ DDR5 |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
電源 | 750W 電源 (80PLUS GOLD) |
価格 | \295,980 |
タルコフをプレイするならGPUは最低限でもRTX4060は欲しいが、さらに言えば快適にプレイするためにはRTX4070以上は欲しいところ。CPUは購入後の長期運用も考えて、予算が許すなら各パーツの規格が新しい7000番台のX3Dを選択しておきたい。
上記の基本構成からメモリを32GBに増設すると+\13,900~\17,900なのでトータルでは30万を超えてしまうが、タルコフに限らずどんなゲームにもパワー不足を感じさせない1台として長く運用できる構成になる。
NEXTGEAR/G-Tune
モデル名 | CPU | GPU | メモリ | ストレージ | 価格 |
---|---|---|---|---|---|
NEXTGEAR JG-A7A60 | Ryzen7 7800X3D | RX 7600 | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥199,800 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7A60 | Ryzen7 7800X3D | RX 7600 | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥239,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7A7X | Ryzen7 7800X3D | RX 7700 | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥244,800 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7G60 | Ryzen7 7800X3D | RTX4060 | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥254,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7A8X | Ryzen7 7800X3D | RX7800 | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥259,800 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7G6T | Ryzen7 7800X3D | RTX4060 Ti | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥269,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7G7S | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 SUPER | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥279,800 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7A7X | Ryzen7 7800X3D | RX7700XT | 32GB DDR5 | 1TB SSD | ¥279,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7G7S(ホワイト) | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 SUPER | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥289,700 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7A8X | Ryzen7 7800X3D | RX7800XT | 32GB DDR5 | 1TB SSD | ¥294,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7G7A | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 Ti SUPER | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥319,800 ▶詳細 |
NEXTGEAR JG-A7G7A(ホワイト) | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 Ti SUPER | 16GB DDR5 | 1TB SSD | ¥329,700 ▶詳細 |
G-Tune DG-A7G7S | Ryzen7 7800X3D | RTX4070 SUPER | 32GB DDR5 | 1TB SSD | ¥339,900 ▶詳細 |
おすすめ NEXTGEAR JG-A7G7S
OS | Windows 11 Home |
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
GPU | GeForce RTX 4070 SUPER |
メモリ | 16GBメモリ DDR5 |
ストレージ | 1TB Gen4 SSD |
電源 | 750W 電源 (80PLUS GOLD) |
価格 | \279,800 |
マウスコンピューターのゲーミングPCの中でもオンライン専売ブランドであるNEXTGEARならGPUにRTX4070 SUPERを選択しても30万円を切るコスパが魅力。メモリを32GBにカスタマイズしても+¥15,400なので30万に充分収まる。