ゲーム業界のマーケティングを得意とするNewzooが発表した無料レポートから、2023年の各プラットフォームで遊ばれたゲームタイトルTOP10を見ていきます。ゲーミングPCや各ハードの購入を検討する際の参考にご覧ください。
プラットフォーム別TOP10
PC | PS | Switch | Xbox | |
---|---|---|---|---|
1 | Fortnite | Fortnite | Fortnite | Fortnite |
2 | Roblox | GrandTheftAuto Ⅴ | ゼルダの伝説TotK | Call of Duty MW2 |
3 | Minecraft | Call of Duty MW2 | SuperMarioBros. Wonder | GrandTheftAuto V |
4 | CounterStrike2&GO | EA Sports FC 24 | MarioKart8 | Minecraft |
5 | The Sims 4 | Roblox | Minecraft | Roblox |
6 | Call of Duty MW2 | Rocket League | ポケモン スカーレット/バイオレット | RainbowSix:Siege |
7 | League of Legends | Minecraft | Fall Guys | Rocket League |
8 | Valorant | RainbowSix:Siege | AnimalCrossing :NewHorizons | Starfield |
9 | GrandTheftAuto V | Apex Legends | Hogwarts Legacy | Apex Legends |
10 | Rocket League | Fall Guys | SuperSmashBros. Ultimate | FIFA 23 |
Fortniteが全プラットフォームでNo.1
この統計は世界全体でのものなので日本のゲーマーが感じる流行とは若干かけ離れたタイトルも含まれていますが、まず特筆すべきはFortniteが全プラットフォームで1位を獲得している点でしょう。
2017年に早期アクセスを開始し2020年に正式リリースされたFortniteは、当時流行し始めたバトロワタイトルのひとつとして大ヒットを記録しました。その後建築バトルのレベルが上がり過ぎて新規ユーザーに若干敬遠された時期はあったものの、今でもZeroBuild(建築なし)モードを備えるなどの改善を経て高い人気を維持し続けています。またゲーム空間内で有名アーティストがLIVEを行うなどのメタバース的な側面や、クリエイティブモードでのゲーム制作、さらにLEGOとのコラボで実装されたサンドボックスゲームモードなど、今ではFortniteはただのゲームタイトルではなく、ひとつの大きなプラットフォームとして進化しています。
全てのプラットフォームでクロスプレイが可能な人気タイトルであり、PCのスペック要求も決して高くないためCS機からゲーミングPCへプレイ環境をステップアップする切っ掛けとしても最適なタイトルだと言えるでしょう。
ド定番のMinecraft
Fortniteと並んで、全てのプラットフォームでTOP10入りを果たしているのがMinecraftです。もはやゲーム界のド定番といってもいいでしょう。
自由度の高いサンドボックスゲームの代名詞といえるゲームであり、初心者や低年齢層のユーザーでも始めやすいハードルの低さや、クリエイティブな感性を育てる教育的側面、さらにはModの導入によるカスタム性の高さや自身でも創作できるプログラミング学習の入り口的側面まで兼ね備えており、ゲーマーレベルや年齢層を問わず広く深く学んで遊べるところが最大の特徴です。
CS機でも充分に遊べますが、PCでプレイすることで創作やカスタマイズの自由度がさらに高まるためPCゲームを始める切っ掛けとしても最適なタイトルです。
世界的人気のRoblox
日本ではそれほど流行っている感じはしませんが…世界的に見て実はかなり遊ばれているのがRobloxです。
Roblox自体はゲームというよりもひとつのプラットフォーム的なソフトで、Robloxの中でゲームを作成/公開し、フレンドと一緒にオンライン上に公開された様々なゲームにアクセスして遊ぶことが出来ます。基本プレイが無料である点もユーザーが多い理由のひとつであり、「遊ぶ」「創る」「集まる」が出来る「オンラインの遊び場」のようなイメージが適切かもしれません。
幅広いユーザー層のRocket League
RocketLeagueは端的に言えば「車で行うサッカー型3on3オンライン対戦ゲーム」。Top10からは漏れましたがSwitch版もリリースされており、全てのプラットフォームでクロスプレイが可能な人気タイトルです。
オンライン対戦ゲームといえば今はValorantなどのFPSシューター、Fortniteなどのバトロワ系、スト6などの格闘系が主流ですが、RocketLeagueはそれらよりもカジュアルにオンライン対戦を楽しめるところが特徴。日本では「STAGE:0 全国高校eスポーツ選手権」の競技としても採用されています。
PC専のVALORANT CS人気のApexLegends
オンライン対戦で主流のFPSシューターでは、PC版のみを展開するVALORANTとCS機で人気のApexLegendsでプラットフォーム別の人気に差が出ている点も興味深いところです。
どちらもプロの競技シーンが盛り上がっているタイトルですが、VALORANTはPCでしか遊べず、Apexはパッド(コントローラー)操作時のエイムアシスト機能が優遇されているためPSやXboxといったCS機で人気が高くなっています。
【追記】VALORANTは本記事執筆後にCS機への移植を果たしています。
MOBAはLeague of Legendsのみランクイン
日本ではそこまで人気が無いMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)ですが、実は世界的に見ればPCゲームの競技人口が最も多いゲームジャンルで、その中でも長期間にわたって長い人気を誇るモンスタータイトルがLeague of Legendsです。
ゲームタイトルとしての歴史が長いためキャラ数が非常に多く、ゲームルールや戦術が高度化しすぎて新規プレイヤーの参入障壁が高すぎる傾向にあるのは残念ですが…。それでも世界的な人気は疑いようが無く、とても奥深く魅力的なゲームであることは確かです。もっと流行れ!
2024年はスト6がランキングを席巻するか!?
2023年の各プラットフォームのTOP10には唯一スマブラ(Switch:10位)がランクインした格闘ジャンルですが、2024年はスト6が日本を(世界を?)席巻するかも知れません。
というのも2023年6月にリリースされたストリートファイター6がどうやら神ゲーらしく、永らく閉鎖的なコミュニティと化していた(すみません)格ゲー界隈が2024年現在ものすごく活性化しています。単純にゲームバランスが優れているだけでなく、モダン操作の採用により新規ユーザーの参入障壁を下げることにも成功し、これまで格ゲーに触れてこなかった有名実況者や有名ストリーマーがこぞってスト6をプレイし、さらに格ゲー界隈の重鎮や競技プロと交流を深めることで配信界隈には今までにない追い風が吹いているのです。
もともと格ゲーは競技シーンに於いて日本勢が世界のトップを張ることが出来る稀有なジャンルであり、このムーブメントが一過性のものではなくしっかりと日本のゲーマー文化に根付いてくれることを多くのゲーマーやゲーム関係者が願っていることでしょう。
食わず嫌いを克服するなら、今がアツいかも知れません。