2023年8月に新登場のDeepCool製CPUクーラー『AK400 Digital』のレビューです。
DeepCool AK400 Digital
『AK400 Digital』はDeepCoolの既存の人気空冷CPUクーラー『AK400』のブラックアウトモデル『AK400 ZeroDark』をベースにステータスディスプレイ(温度モニター)を搭載して2023年8月に発売された空冷CPUクーラーです。
AK400 Digital の特徴
温度モニター付きの空冷CPUクーラーはそもそも選択肢が少ないジャンルのPCパーツなので、そのままAK400 Digitalの特徴であると言えます。
本体は全体を黒で統一したシックで高級感あるデザイン。また流体動軸受ファンを採用し、高エアフローと静音性を高い次元で実現していることがメーカーのウリ。
冷却性能はベースとなるAK400とおそらく同等で、コンパクトで良く冷えるとの前評判。簡単な冷却テストの結果は記事後半に記載するので読み進めてください。
AK400 Digitalの仕様
例として、安くて良く冷える空冷CPUクーラーの代表格である虎徹とのスペック比較です。
(なお今回はサイズ虎徹mark2からの載せ替えです。)
AK400 Digital | 虎徹mark3 | 虎徹mark2 | |
対応ソケット | Intel LGA 1700/1200/1151/1150/1155 AMD AM5/AM4 | Intel LGA 1700/1200/1151/1150/1155/1156 AMD AM5/AM4 | Intel LGA 775/1150/1151/1155/ 1156/1200/1366/2011/2011(V3) AMD Socket AM2+/AM3+/FM1/FM2+/AM4 |
本体寸法 W*H*D | 126*156*97mm | 138*154*80mm | 130*154*83mm |
重量 | 695g | 723g | 645g |
ヒートパイプ | 6mm径×4本 | 6mm径×4本 | 6mm径×4本 |
ファン径 | 120mm | 120mm | 120mm |
ファン速度 | 500~1850rpm(±10%) | 300(±200)~1500rpm(±10%) | 300(±200)~1200rpm(±10%) |
ファン風量 | 68.99 CFM | 16.90 ~ 67.62 CFM | 16.6 ~ 51.17 CFM |
ファンノイズ | ≦28 dBA | 4.0 ~ 28.6 dBA | 4.0 ~ 24.9 dBA |
ファンコネクタ | 4-パルス変調信号 | ||
ベアリング | 流体動圧軸受 | ||
ファン定格電圧 | 12直流電圧 | ||
ファン定格電流 | 0.12A | ||
ファン消費電力 | 1.44W | ||
LED | アドレサブルRGB LED | ||
LEDコネクタ | 3pin(+5V-D-G) 9pin USB 2.0 | ||
LED定格電圧 | 5直流電圧 | ||
LED消費電力 | 3W | ||
価格 | 約¥6,500 | ¥3,500~4,000 | — |
虎徹mark2と比較してファン速度は最大で50%アップ、風量は35%アップ、ノイズは最大で12%増。虎徹mark3との比較ではファン速度は最大で23%アップ、風量は微増でありながらノイズは微減。
AK400 Digitalはコンパクトなヒートシンクでありながらカタログ上の冷却性能では虎徹mark3と同程度の性能であると言えそうです。
AK400 Digitalの外観
交換前に使用していたサイズ虎徹mark2と外観を比較します。
(虎徹mark2は取り外し直後で埃っぽいままですが…)
AK400 Digitalは全体的に黒で統一されていて引き締まった外観です。
配線は虎徹mark2はファンコントロールの1本なのに対し、AK400 Digitalはファンコントロール、LEDコントロール、モニターコントロール用で計3本。
ファンはどちらも120㎜ですが、羽の数は虎徹mark2が11枚、AK400 Digitalは9枚で羽形状も大きく違います。
ヒートシンクもファン径が一緒なので全面投影面積には大きな違いはありませんが、横から見た厚みはAK400 Digitalの方が圧倒的に薄くコンパクトになっています。
AK400 Digital 取り付け
取り付け方法は一般的な空冷CPUクーラーと大差なく、ベースプレートを取り付けた後にヒートシンク、ファンの順に組付けていきます。
ベースプレート取り付け。画像のマザーボードはB550M STEEL LEGEND(AM4)で、ケースの都合上天面にI/Oパネルが向いています。AK400 DigitalはAMD(AM4/AM5)、Intel(LGA1700/1200/1151/1150/1155)に対応しています。
ヒートシンク取り付け。天面の黒くツルっとした面が温度モニターになっています。
ファン取り付け。CORSAIRメモリ4枚挿しですが、ファンはクリアランスを充分確保できる位置で干渉する事なく収まっています。メモリはファンの取り外しをせずに抜き差しも可能。
配線完了後。画像は一般的な向き(I/Oパネルがケース後方を向く)に合わせて掲載しています。
ファンコントロールとLED制御の2本以外にモニター表示用のUSB2.0(9ピン)の配線が増えるのでスッキリ配線するのにちょっと工夫が要ります。
表示は温度(TEMP.)と使用率(USAGE)を切り替えることが出来、7セグによる数字とドットランプによるバーで表示されます。(表示のためにはDeepCoolの公式サイトから専用ソフト「DeepCool-DIGITAL」をダウンロード/インストールする必要があります。)
RGB LEDはモニター部の側面に控えめに配置されています。
AK400 Digital 冷却テスト
使用環境は以下。
CPU | AMD Ryzen7 5800X3D |
GPU | NVIDIA GeForce RTX4070 |
マザーボード | ASRock B550M STEELLEGEND |
メモリ | CORSAIR 64GB(16*4) |
PCケース | INWIN ALICE(改) |
電源 | 750W BRONZE 80PLUS |
ベンチマークソフト『OCCT Personal(12.0.12)』を使用して30分間のCPU負荷100%テスト中の温度を計測。
負荷テスト時の温度計測の結果は画像の通りで、『CPU(Tctl/Tdie)』の値で平均57.02℃、最大65.13℃となりました。
連続する高負荷環境下でこの温度であれば、熱ダレの心配もなく常用出来る冷却性能だと言えそうです。
(同環境での虎徹mark2では平均62.70℃、最大72.63℃。)
限定的な環境でのテストではありますが、虎徹mark2使用時よりも-5℃という優秀な冷却性能を発揮。ファンノイズに関しても特に大きくなったようには感じません(あくまで主観です)。
AK400 Digital 寸評
AK400 Digitalは、Intel Core i7やAMD Ryzen7相当のミドルハイスペックCPUの発熱量であれば充分に実用できる冷却性能を有しています。
(カタログ上はTDP220Wの発熱量まで対応。Intel Core i9-13900KSがベースパワー150W、最大ターボパワー253WなのでハイエンドCPUはさすがにキツイか。)
空冷サイドフロータイプで120㎜ファンを一基搭載。価格はステータスディスプレイを採用している分ほんのちょっとお高めの約6,500円ですが、簡易水冷に比べればコスパは充分。
黒に統一されたカラーリングとステータスディスプレイ、RGB LEDを搭載する見た目はすっきりシンプルでありながら所有欲をくすぐるカッコよさを持ち合わせており、透明サイドパネルなどで「魅せる」PCを組むのであればかなりオススメの選択肢になると思われます。