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GDDR7供給危機が直撃:NVIDIAがAICパートナー向け「RTX 5090」供給価格を300ドル引き上げへ

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フラッグシップを襲うメモリ危機の現実:RTX 5090一斉値上げの兆候

NVIDIAのフラッグシップGPU「GeForce RTX 5090」および中国市場向け「RTX 5090D V2」において、ボードパートナー(AIC)向けの供給価格が約300ドル(約2,000元)引き上げられる見通しとなった。この決定の背景には、2026年に入り深刻化している次世代グラフィックスメモリ「GDDR7」の供給不足と、それに伴う調達コストの急騰が存在する。

市場調査によると、GDDR7メモリの取引価格は2026年第2四半期までに約40%上昇しており、GPU全体の製造コストを大きく押し上げている。特にRTX 5090は、他のRTX 50シリーズと比較しても圧倒的なメモリ容量を搭載しているため、このコスト増の影響を最も強く受ける製品群となる。

搭載メモリ容量
32GB (GDDR7)
24GB (GDDR7)

仕様項目GeForce RTX 5090GeForce RTX 5090D V2GeForce RTX 5080
16GB (GDDR7)
メモリバス幅512-bit384-bit256-bit
卸売価格の変動約300ドルの値上げ約300ドルの値上げ据え置き(現時点)

表に示す通り、RTX 5090はRTX 5080の2倍に相当する32GBものGDDR7メモリを搭載している。512-bitという極めて広いバス幅を実現するために多数のメモリチップを必要とする設計が、今回のメモリ価格高騰の影響を拡大させる要因となっている。

NVIDIAの「GPU・メモリセット供給体制」が直面したコスト限界

NVIDIAは、AICパートナー(ASUS、MSI、GIGABYTEなどのグラフィックボードメーカー)に対し、GPUダイ単体ではなく、動作検証済みのGDDRメモリを同梱した「GPUキット」として供給する体制をとっている。この仕組みにより製品の安定性は担保されるが、メモリ価格の変動がダイレクトにNVIDIA側の製造コストへ直結することになる。

報道によると、これまでNVIDIAはGDDR7メモリの段階的な値上がり分を自社で吸収してきた。しかし、世界的な需要過多による供給不足が長期化し、単独でコストを負担し続けることが困難な状況に達したとみられる。その結果、増加したコストを「300ドルの卸売価格引き上げ」という形でAICパートナーへ転嫁せざるを得なくなったのが実情である。

現在のところ、メモリ搭載量が少ない他のRTX 50シリーズ(RTX 5080やRTX 5070など)においては、卸売価格の引き上げに関する報告は確認されていない。今回の価格調整は、極端に多くのGDDR7を消費するウルトラハイエンド帯に限定された措置となる。

消費者市場への影響:2026年中盤におけるウルトラハイエンド選択の是非

卸売価格が300ドル引き上げられるということは、最終的に消費者が手にする小売価格(店頭価格)がそれを上回る幅で上昇することを意味する。すでにRTX 5090の市場価格は高騰しており、例えば英国の一部の小売店では、公式MSRP(想定小売価格)である1,799ポンドを大幅に上回る3,299ポンド(MSRP比で約83%高)で取引されている事例も報告されている。

今回の卸売価格改定は、今後数週間から数日以内に各ボードパートナーの価格設定に反映され、店頭価格をさらに押し上げる見込みである。これにより、ローカル環境でのAIモデル構築や高解像度の3Dレンダリング用途でRTX 5090を必要とするユーザーは、より厳しい予算管理を迫られることになる。

この状況下で、消費者が想定小売価格に近い金額でRTX 5090を確保するための現実的な手段は、極めて限定的である。NVIDIA公式サイトで不定期に実施される「Founders Edition」の在庫補充を狙う方法が挙げられるが、供給量が少ないため購入の難易度は高い。コストパフォーマンスを重視する場合、GDDR7の供給状況が改善する、またはメモリ市場の逼迫が緩和される時期まで静観することも、有効な選択肢の一つとなる。